歯周病治療
歯周病について
患者様に寄り添った歯周病治療
歯周病は、歯の土台となる顎の骨が溶けてなくなる病気です。骨が無くなると歯は支えが無くなりブラブラになった結果抜けてしまいます。虫歯とはまた違った種類の細菌感染によって引き起こされる炎症性の疾患です。
歯肉溝と言われる歯と歯ぐきの間のブラッシングがしっかりできてないと、歯垢(プラーク)や歯石が蓄積し、歯周病の原因となる歯周病菌も蓄積していって、歯肉に炎症が起きて顎の骨が溶けます。(実は痛みがほとんどありません)。歯周病は虫歯と違い、痛みがほとんど出ないため自覚症状が出ず気付きにくいです。
定期検診に来てもらえると早期の発見がしやすく、また歯科衛生士による歯周病治療とメインテナンスで予防しやすくなりますので、5年後・10年後自分の歯でおいしく食事するためにも継続して予防し、通っていただければと思います。
歯周病のセルフチェック
- 朝起きた時に口の中が
ネバネバしている - 口臭が気になる
- 歯ぐきがむずがゆい、少し痛い
- 歯磨きするとたまに出血する
- 歯ぐきが赤く腫れている
(正常なのはピンク色) - 歯が⻑くなったような気がする
歯周病の原因
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喫煙
血管が収縮し、歯ぐきの血行が悪くなります。
それにより、歯周病菌への抵抗力が弱くなってしまいます。 -
食生活
不規則で栄養バランスが崩れた食生活が身体だけでなく、歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼします
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ストレス
ストレスから食生活や歯磨き習慣が乱れることが原因になりやすいです。また、身体の抵抗力が弱まることもあり、こちらもケアしなければなりません。
歯周病の進行過程
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歯周病の進行は、歯ぐきに溜まった歯垢が細菌を増殖させていき、まず歯ぐきに炎症を引き起こします。
そして歯ぐきが腫れたり、血が出るほど炎症が進んでいくと、やがて歯を支えている骨を溶かしてしまいます。
それでも痛みはほとんどなく、自覚症状も出にくいと言われます。最終的には、歯がグラグラして抜けて、歯を失うことになります。 -
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①健康な状態
歯と歯ぐきの間に1〜3mmの隙間があるのが健康な状態です。
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②歯肉炎
歯ブラシのわずかな刺激でも、歯ぐきから出血するのが特徴です。
歯周ポケットは深くなり、歯と歯の間にも隙間が生まれることで、歯石も増えてきます。結果的により歯周病が進行しやすくなるのです。 -
③軽度の歯周炎
細菌が奥へ奥へと侵入し、歯周ポケットを形成しています。噛んだときに違和感があったり、歯を磨いた際に血が出たりします。炎症を起こしている細菌の塊であるプラーク(歯垢)と歯石を除去する必要があります。
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④中度の歯周炎
歯槽骨の破壊が進んでいる状態です。歯周ポケットが非常に深く、歯根の周辺には「歯肉縁下歯石」という、血液を含んだ茶色い歯石が付着していることもあります。歯ぐきの知覚過敏により、痛みやしみるなどの自覚症状が強くあらわれます。
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⑤重度の歯周炎
歯槽骨の大部分がすでに失われています。歯を支えること自体が困難になり、抜けてしまう可能性がある状態です。また、歯根に膿が溜まっている場合は、口臭がひどくなる原因にもなります。
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当院の歯周病治療
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ブラッシング指導
歯周病の原因は、お口の中の歯周病菌であり、歯周病菌が集合してできた歯垢(プラーク)や歯石(スケール)です。歯科医院で治療をしていても、お口の中に歯周病菌が繁殖していては、状態の改善は望めません。そのため、治療と並行してブラッシング指導を行い、お口の環境全体を良くしていく必要があります。ブラッシング指導では、まず染め出しを行って、磨けていない箇所を視覚的に把握します。また、ブラシの当て方や、フロスや歯間ブラシなどの使い方なども状況に合わせて指導していきます。
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スケーリング・
ルートプレーニングスケーリングは歯周病を悪化させる歯石を除去するための処置です。縁上歯石(見える部分に着いた歯石)だけでなく、縁下歯石(歯肉の内側の見えない歯石)の除去も行うことで、状態の悪化を防ぎます。縁下歯石は歯肉の内側にあるので、除去するためには技術を要します。それでも当院は歯周病の悪化を防ぐために、超音波スケーラーなどの専用機器を使ってしっかりと取り除いていきます。
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PMTC
歯科医療の有資格者である歯科医師や歯科衛生士が、専用の機器を持って行うクリーニングです。セルフケアでは落とせない歯垢や歯石などの有害物質を落とすので、歯周病の予防や状況改善に有効です。
治療後は定期検診へ
歯周病は細菌によって起きる炎症で、歯周組織が破壊されていく疾患です。日本人が歯を失う最大の原因であるとともに、歯周病菌は心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病や誤嚥性肺炎のリスクを上げることがわかっています。また、妊婦さんであれば早産や低体重児出産の可能性を高めるので、注意が必要です。治療後も定期的に検診を受けて再発を防ぎましょう。
予防歯科